作曲家、作詞家らに代わって著作権料を徴収する代表的な団体、日本音楽著作権協会(JASRAC)。徴収や分配の仕組み、団体の歴史をひもときます。カラオケボックスで1回歌うと分配金はいくら? 民放ドラマでBGMに1秒使うといくら? NHKだと? それも聞きました。
著作権料1155億円、どこから徴収?
カラオケを楽しむ人も増える忘年会シーズン。曲が歌われるごとにかかるのが著作権料だ。作曲家、作詞家らに代わって著作権料を徴収する代表的な団体が日本音楽著作権協会(JASRAC)。昨年度に集めた額は1155億7768万円に上った。文化庁予算にも匹敵する金額だが、どのように徴収したのだろう。
我々の生活で流れている音楽のほとんどにJASRACの網は広がる。美容院やカフェのBGM、カラオケ店、テレビ番組。駅の発車メロディーもそうだ。
なかでも昨年度、徴収額が大幅に伸びたのがネット配信事業だ。ネットフリックスやYouTubeなどの動画配信事業からの徴収は91億円で、前年度の1・4倍に。スポティファイなど定額制(サブスクリプション)音楽配信からの徴収も57億円で、前年度の1・7倍となった。「新市場を着実に捕捉して徴収してきた努力が徴収額に表れている」とJASRAC元幹部は解説する。
「主張を全く受け入れてもらえず失望して帰る。翌日また交渉する。その繰り返しだった」。前川敦司・送信部長はYouTubeとの交渉をこう振り返る。
2008年にYouTubeを…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル